恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*


「なに、多分って。そんな告白ありえないし」


笑いながら言うと、山岸が照れたように苦笑いをこぼした。




『オレ、朱莉が好きだ』

真っ直ぐで山岸らしい告白が頭に繰り返し流れる。

でも……。


『朱莉、明日はいつも通りおいで』

あたしの中で、山岸の告白よりも大きく響いてるのは、相沢先輩の声で……。



相沢先輩は……、あたしの事どう思ってるんだろ。


なんて。

告白もできないのに、相沢先輩の気持ちが知りたいなんてずるい。


明日、会ったら、相沢先輩はどうな顔をする?

どんな事を言う?


少しは、寂しいって思ってくれた……?


明日会ったら……。

相沢先輩の気持ちを少しは見せてくれるかな……。



いつもは完璧なガードで隠されてる気持ち。


ほんの少しでいいから。

その中に、あたしがいますように。



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