重なる身体と歪んだ恋情
ふわりと身体が浮いた感覚は今でも覚えてる。

それは子供の時と同じもので。

だからあれは先生なんじゃないかと思ってる。

もう確認することも出来ないけれど……。

先生は、私のことを覚えているのかしら?

それともちょっとだけ相手にした子供のことなんて覚えてなのかも。


「千紗様、何を考えておいでですか?」

「え?」

「ずっと物思いにふけってらしたから」


気付けば郁の用意してくれたハーブティはすっかり冷めていて。


「昔のことよ」


そう言って冷めたハーブティを口にした。
< 284 / 396 >

この作品をシェア

pagetop