重なる身体と歪んだ恋情
「そのペンダントだけでも届けましょう。その写真は恐らくお二人なのでしょう?」
「……多分」
孫であったとしてもそうとしか答えられないだろう。
それほどに小さくそして、古く焼けた写真。
「中身の手紙も見せてあげるといい。『或る女』については伏せておくことが前提ですが」
私の台詞に千紗の顔がまた明るくなり始める。
彼女も単純だが私も自分で思う以上に単純らしい。
「と言うわけで、病院へ。その後はなんとかホテルに――」
「私が戻るまでお待ちいただけると助かります」
「……」
「あの病院にタクシーはいませんしバスや他の乗り物はその足では無理と言うものです」
どうしてこうもう司の言うことは一言一句正しいのか。
「よろしいですね?」
「まるで保護者のようだな」
「実際、一人では何も出来ないのだからそう思ってもらって構いませんよ?」
そんな司の台詞に隣で千紗はオロオロして、私は、
「――はっ、その通りだな」
思わず笑ってしまった。