重なる身体と歪んだ恋情
その後、


「全く、男の度量と言うものが感じられませんわね」

「すみません」

「女を不安にさせるなんて、大人の男のやることでしょうか?」

「悪かったと言ってる」

「これでウチを贔屓にしなかったら、桐生様の醜聞を広めようかしら?」

「これからも使うに決まってるでしょう?」


散々佐和子さんに弄られて、葛城をふたりで出た。

それから病院へふたりで向かう。


「あの、でも私とお祖母様がそう思ってるだけで」

「でも調子が悪いのは事実ですから病院へいくのは当然でしょう」

「違ってたら、どうしましょう?」

「違わなくなるまで、何度でも愛して差し上げますよ?」

「え?」

「もう手加減はしませんから」

「……」


ニコリと笑う奏さんが悪魔に見えた。

病院で診てもらうには、


「3ヶ月!? 後7ヶ月しかないじゃありませんか!!」


如月が叫ぶとおり、そう言うことらしい。


「と言うか! 私が買い物にいってる間どちらにいらしたのですか? 散々探し回ったのですよ?!」

「ご、ごめんなさい」

「しかも奏様と一緒だなんて! 一報あってもよかったのでは?」

「あ、いや、彼女が司になんも言わずに家を出てるだなんて思いもしなかったというか」

「とにかく7ヶ月です! 家の完成を急がせなければ!」

「あぁ、それですけど。設計の変更が必要ですね」

「奏様、何を悠長な!」

「子供部屋を作らないと」

「あ」


声を上げる私に奏さんがニコリと笑う。

そして、


「寝室は私と一緒でよろしいですか?」


そういわれて、


「――はい!」


私はそう答えた。



遠回りだったけど、やっと私たちは夫婦になれた気がする。

そして7ヵ月後には、家族に――。



【END】
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