星に願いを
「最後のキャンディーだったのに、俺がくだらないお願いしたから…。」
あの後、不思議と友達がたくさんできた。
星子のようになりたい…その気持ちが自分を変えたように思う。
自分の気持ち次第なんだと、小さいながら悟ったんだ。
「ううん、くだらなくなんかない。」
そう言いながら、星子は立ち上がり、お尻をパパンとはたいてブランコから一歩前に出た。
「さぁ、明日も仕事がんばろーっ!」
ブランコに背を向けながら、両手を天に突き上げのびをした。
星子の肩が震えているのを、悠は見逃さなかった。