星に願いを
ヘッドハンティング



「ねぇ、今日漆原兄弟が一緒にいる所見ちゃった~」


「マジ?それレアものだね。兄弟揃ってイケメンなんてすごいよねー。」


傍にいる女子社員が、キャッキャ言いながら話をしていた。





今日は星子の数少ない休みの日。


それなのに、何故私がここにいるのだろうか。


エレベータに乗りながら考えた。


ここは㈱漆原という大きな会社のエレベータの中。


星子は今、受付嬢から言われた通り、13階の応接室に向かっている。




(はぁ、ホントに何でだろう?)



2日前に漆原創【うるしばらはじめ】さんという方から電話があり、今日会社に来てほしいと言われた。


理由はその時に話します、との事で。


その人は先日美紀の退院の時に会ったスーツの人だった。




(美紀ちゃんのことかな?でも…だとしたら何で白鳥物産じゃないんだろう)


?がいっぱい頭の中を巡った。


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