魔法都市
なかなか良い話だと思うけど?と付けたし悠太からの返事を待つ
「夕紀さんが使い魔の中で絶対の信頼をして、いざというときのパートナーだったの」
「……」
「それに…使い魔は魔法使いとしか契約出来ない」
「…わかった。いいだろう」
「決まりね」
奏は仮契約してる使い魔を呼び出す
「使い魔の扉(ゲート)よ…開け」
すると魔方陣が浮かび使い魔・ウルが現れる
「やっとお呼びか…」
「長い間ごめんなさい。彼が新しい契約者となる人よ」
「どうも」
(へぇ…クロとまた違うタイプの使い魔だな)
奏が呼んだ使い魔のウルは人間の姿をしている
自分たちとあまり年齢が変わらない青年の姿だ
「夕紀さんの息子の悠太くん」
「夕紀の…」
「母さんが世話になったな」
「ウル。どう?彼が契約者で」
ウルが悠太を契約者として認めれば契約が成立するのだ
「いいぜ」
「……え?」
「契約成立よ」
「マジで?」
「マジで」
奏は悠太の言葉を確認するかのように繰り返す
そして、彼に指輪を渡す
「指輪?」
「使い魔との契約が初めての人には必ず必要なのよ」