ねぇ、好き。上
コンコン…
メイドだ…。
毎日こんな風に来るのか…
「お嬢様、お坊っちゃま。夕食の準備ができました」
「今、行きます」
と、凛くんが代わりに答えてくれた。
「行くぞ」
「あ…、う、うん…」
さっきから、無言だったあたしたち。
でも、今凛くんが声を掛けてくれた。
ただ、それだけ。
それだけなんだけど、
あたしにはすごく嬉しかった。
好きな人だから。
それも、あるかもしれない。
だけど、それ以上に親切にしてもらえたことが何よりも嬉しかった。
心を許せる人が、凛くんしかいないから…