サワーチェリーパイ

男がホレる男

告白のチャンスは失ったものの、仲間として陽生と付き合っている事で、やや満足しかけていた彼に、ある日思わぬ誘いが掛かった。


「な、西工業の裏にある公園に行かないか? 」


その一言で、いよいよ陽生から自分への告白があるとカン違いをした晴斗は、すぐに愛の妄想奥様劇場を展開し始める。


『陽生が俺に話が
 あるって事は、
 やっぱり告白だろう。
 ポーッと顔なんか赤く
 しちゃってさ、そんで
 もって「ずっと前から
 お前の事気にしてたー」
 とか言うワケで』


30分の脳内放映時間終了を待たず、陽生はバタバタと走り出す。
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