それでも好き
休み時間になり、あたしは屋上に向かって走った。




教室を見渡すともう雄介の姿はなかった。




もう行ったのかな?




そして二年生の校舎の一番上の屋上に辿り着いた。




階段がきつくて息が荒い・・・




ぜぇぜぇ言ってると目の前に雄介がいた。




「大丈夫か?」




いつもはヘタレでそんなこと言える余裕もないのに、
目の前にいる雄介は少し男っぽかった。




『・・・だっ、大丈夫・・・』




あたしは息が上がりすぎて声があんまり出なくなった。




どんだけ運動オンチなんだよ。




「こっち来て?」




雄介は手招きをして奥の方にあるベンチにあたしを座らした。




何の話だろう??




あたしは少しワクワクしながら雄介を見つめていた。
< 8 / 12 >

この作品をシェア

pagetop