幕末にゃんにゃん【完】
レジについた私は店員さんに謝った
『すいません。お騒がせして』
「いいえ構いませんよ
どちらかと言うとありがたいです」
『え?』
何でありがたいの?
そんな気持ちが
顔に表れたのかクスリと店員さんは笑い
訳を話してくれた。
あの男たちは、よくこの店に来て
お客さんをスカウトしようと
するらしい。
断ってもしつこく迫っていくらしく
よく苦情がきて困っていたそうだ。
「もっと言ってやってくれれば
よかったんですよ!!」
冗談混じりに言って笑う店員さんに
私もクスクスと笑ってしまった。