SLAUGHTER GAME
そんな時父さんはいつも言った。
「男は傷つけば傷つくほど強くなり、
強くなればなるほどに、
何かを守ろうと努力できる」と
でも、そんなのはただの
キレイゴト
にしか聞こえなかった。
コーヒーを飲み終わってしばらくすると
僕はまた、キッチンを後にした。
今度は洗濯ものを片づけないといけないと思って
玄関の近くにある洗濯機へといった。
無造作に取り出した洗濯機の中身を
僕は乾燥機の中に移し替えて乾燥機が終わるまでの間
そこにぼーっと立ちつくしていた。
しばらくすると、キッチンからリーシャが声をかけてきた。
夕飯が出来たようだった。
ちょうどその頃乾燥機が止まった。
「洗濯物が片付いたら行くから先に食べて待ってて」
と声をかけて僕は手早く洗濯物を畳んだ。
ふぅっと小さくため息をついて僕はまた
キッチンへと戻った。
