SLAUGHTER GAME
僕とリーシャは買う物の『メモ』を見ながら
色々と買いそろえていった。
『いかに良い物を安く買えるかが重要なんだからな!』
父さんと買い物に来た時の
父さんの言葉が僕の中で蘇った。
僕とリーシャは良い物を探して
市場の中を歩き回っていた。
リーシャは僕達家族の中で一番味覚が優れていた。
だからこういった買い物の時、
僕はたいていリーシャを一緒に連れてきていた。
「にんじん、ジャガイモ、タマネギ、ひき肉、卵、お米・・・
・・・残りは・・・」
僕はメモを見ながら次に買う物を見て居た。
「お兄ちゃん。お砂糖でしょ?」
リーシャは僕に言った。
「そうだお砂糖!」
僕はメモを確認しながら言った。
「お砂糖だったら・・・」
リーシャは僕の腕をグイグイと引っ張って
一件のお店の前に連れて行った。
いかにも怪しい雰囲気の漂うその店。
僕の前には黄色とオレンジの暖簾がさがっていた。
「早く~!お兄ちゃん?」
中からリーシャの声が聞こえたかと思うと
暖簾の向こう側からヒョッコリとリーシャが顔を覗かせた。
「分かった今入るよ。」
僕は静かに怪しい店の暖簾を潜った。