図書室で、恋。



それでも私の心はどこか悲鳴を上げていたようだった。

相談に乗ってもらいたいわけでもなかった。
でも誰かに話を聞いてほしかった。


「……。」


ふと頭の中に、眠っている大和くんの姿が浮かんだ。


そうだ、大和くんに聞いてもらおう。

ううん、聞いてもらわなくても私が一方的に話せばいい。

どうせ大和くんは本を読んでいたり、自分の興味のない話なんて聞いてないんだもん。


とにかく、どこかに吐き出したかった。


私はひたすら放課後を待った。

しばらく悠太を待つわけでもないから、図書室に行かなくてもいいんだけど、これももはや私の日課だ。

眠そうな大和くんの顔を見に行こう。




そして放課後。

その日の図書室までの道のりに違和感を覚えたのはなぜだろうか。

私の心が悲鳴を上げているせい?

それともほかに何かあるのかな?


なんとなく胸騒ぎがした、引き返すなら、きっと、今。


でも私はそのまま図書室に向かって歩いた。


そして図書室の扉の前で、足を止める。

というより、それ以上進めることも戻ることも出来なかった。




あぁ、神様。

私、どうしてこんなに変なことばかりが続くのですか…?


そんなことを思った。


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