愛を知る日まで
「真陽に似合う婚約指輪用意して来るから楽しみにしてて。」
「うん。」
「お祭りの約束はその時な。今度こそ一緒に行こう。」
「うん。」
「俺がいない間、ちゃんとメシ食えよ。あんま痩せるな。ちんちくりんなんだから。」
「うん。」
俺の胸で熱い涙を零し続ける真陽の髪を、ゆっくりゆっくり撫で続けた。
真陽。
必ず、一人前になって帰ってくるから。
絶対絶対、迎えに来るから。
だから、待っていて。
今日の約束を
あの夏の日を
俺の事を
どうか忘れないで。
俺は込み上げてきた涙をこらえて、夕暮れに染まるスタッフルームで、ひたすらに胸の中の大切な存在を撫で続けた。