青いブレスレット
「千夏ちゃんはわたしが水原くんのこと知るよりずっと前から水原くんのこと好きだったんだよね。それは敵わないな」


そう。

それはどうしても千夏ちゃんには敵わないことだった。


どうしても胸のどこかに引っかかる。



「…っ！？」


水原くんに急に腕を引っ張られる。

そして………


水原くんの腕の中に入った。



「み、水原くん！？」



焦って暴れても、動けない。

強い力で押さえつけられる。



「関係ないよ」

…え？


わたしは、水原くんの腕の中で大人しくなった。



「期間なんか関係ない、他のことも。雪川さんが一番だから。いや、雪川さんだけだから」




………恥ずかしい。

だけど、すごく嬉しいよ………。



「…うん、ありがとう……」



わたしは顔が真っ赤になったのがバレないように、水原くんの胸に顔を押しつけていた。
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