ビター アンド スノウ



シュンちゃんの、柔らかい雪がくっついた、髪。
コートで隠れた口元に、ポケットに突っ込まれたままの手のひら。


シュンちゃんは、音もなく、だけども息を吹き出したように、柔らかく笑う人だった。



「柚、髪に雪が付いてる。」



そう言って、ポケットから片手だけ顔だした手のひらで、シュンちゃんは私の髪をすくって。

ワシャワシャにかき乱し、雪をふるい落とす。



私の髪をかき乱す時の、シュンちゃんの私を愛おしそうに見る和やかな目が、私は大好きだった。

髪が触れられるたび、私は頭から湯気が出て、このまま爆発してしまうのではないかと、心配した。



本当に、本当に、シュンちゃんと私の未来は途切れることなく死ぬまで続いていくんだと、信じて疑わなかった。




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