ビター アンド スノウ
私たちを包み込むかのように、フワフワと舞い落ちる雪。
雪が降っているというのに傘もささず、私の二、三歩前を歩くシュンちゃんのシャンとした背中からは、表情が読み取れない。
それでも、寒さのせいなのか、照れ臭さからなのかはわからないけど、剥き出しになった首元は、ほんのり紅色に染まっていた。
「……っ。」
声が、出なかった。
私の胸のうちにある感情はあまりにも複雑で、どんな言葉でもぴったり表現できないような気がして。
なんていうか、シュンちゃんの不自然なくらいに伸びた背中を、折れてしまうんでないかってくらい、抱きしめたいと思った。
背中だけじゃなく、その心もまるごと、ぎゅぅぅって、抱きしめたいと思ったの。