*双子ちゃん*



「おい、聞いてんのかよ??」


「あ、うん。ごめん。」



この人の一声であたしは我に帰った。



ま、マオに入れ替わったんだから、仕方ない…か。


「ま、いいや。そういえば、自己紹介してなかったな。俺の名前は佐久間隆二。よろしくな。」


そう言って、彼は手を差しのべた。


「よろしく。」


あたしは、そう言って、彼の手を取って、握手を交わした。


のはいいものの…


佐久間隆二ってどっかで聞いて事が…


「あ!!!!!」


あたしは、佐久間隆二を思い出したと同時に、大きな声を出してしまった。


「なんだ、夏川。俺の可憐な自己紹介のときにそんな大声出して。そんなの俺に扱いてほしいのか??」


や、やばい…


「す、すみません。」


「謝って済むなら警察はいらねーんだよ。」


古いですよ、先生…。





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