*双子ちゃん*




隆二のその言葉で、あたしは思い出した。


今朝の出来事を…



「あら、お友達??」


「あ、うん。」


「そう。あの美桜にお友達ね…。仲良くするのよ!」


「うん!!じゃあ、あたし、先生のとこに行かないといけないから、もう行くね!!」


「えぇ。暗くなる前に帰ってくるのよ!!」


「わかってるー!!」


あたしはそう言って、お母さんと別れた。


今から岡田先生から説教…か。


考えただけでも頭が痛くなる。


「俺も着いていこっか??」


俯いていたあたしに隆二は優しく問いかけてくれた。


こういうとこ、ホント優しいな…


普段は意地悪だけど。


「ううん、大丈夫。それに、隆二は部活のほうがあるでしょ!!そっちに行って!!」


「あ、あぁ。わかった。終わったらすぐ来いよ!!」


「うん!!」


そして、隆二は部活に、あたしは岡田先生のもとに足を進めた。





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