ダメサンタのタイ遊び
「きゃ~、かわいい~~~~~」
おねぇちゃんたちは、トナカイを見つけた。
トナカイは鼻を更に赤らめしっぽを小刻みに振った。
「触っていいですかぁ?」
チョコレートより甘い香りにタクローは鼻の下を伸ばし、
身体を少しだけくの字に曲げた。
「どうぞどうぞ」
紳士ぶると、「秋田犬です」と、トナカイをと紹介し、ワンと吠えろと命じた。
できるかボケー!
心で怒鳴るトナカイを知ってか知らずか、おねぇちゃんたちは
ぞろぞろと店から出て来て、トナカイをなで回した。
トナカイは密かに嗅覚を覚醒させて行った。