どうして私を選んだの?【完】
「はいはい、わかったから、はやく行ってきなよ?ちなみに、私、イチゴショートね?あと、モンブランもよろしく!」
亜衣子ちゃんも私に悪ノリして、ニヤニヤとした顔で涼太を見ている。
「ったく、お前らはオレに対する扱いがヒドすぎんだよ!!てか、亜衣子のぶんは持ってこね〜からな!」
涼太もブツブツ文句を言いつつも、席を立ってケーキを取りに行く。
亜衣子ちゃんには、あんな風に言ってたけど、結局は、ちゃんとイチゴショートとモンブランを取りに行く姿に思わず、笑みがこぼれた。
「涼太って、なんか犬っぽいよね〜案外、素直だし」
「確かにな」
亜衣子ちゃんと巧くんがそう言って、クスクスと笑いを堪えている。
そんな2人の姿に私も自然と笑顔になる。