らぶピクチャー(完)
「お姉ちゃん、大丈夫?」
そこにいたんは、さっきのあの男の子やった。
うちの頬を流れてた涙が、一瞬にして止まった。
「なん、で?君、さっき・・・」
「お姉ちゃん、泣かないで?ごめんね、僕が心配させちゃったよね・・・」
「鈴木さん、さっきはありがとう。この子、軽い発作だったのよ。早く教えてくれて助かったわ。」
車いすを押してきてくれたらしい看護師さんが、うちに向かって軽くお辞儀をした。
男の子も「ありがとう」と可愛らしい笑顔で笑った。
「そ、そうなんや・・・。そっか・・・そうかぁっ・・・っ」
「お姉ちゃん?」
さっき一瞬で止まった涙が、また流れ始めた。
「鈴木さん、どこか痛む?」
「いえっ、ちゃいますから。大丈夫ですっ」
涙をパジャマの袖で拭いて、何とか笑顔をつくった。