オレ様専務を24時間 護衛する


無意識に固まってしまう。

だって、眼光が既にレーザービームに……。


「まさかとは思うが、お前、会場まで送り届けたら、それで終わりとか考えてんじゃないよな?」

「えっ?!」


いえいえ、魔王様。

そのまさかだとは………口が滑っても言えません。


引き攣った顏で恐らく解ってしまったであろうが、

一応、ここは訂正しておかないと。


「とんでもございません!会場内にて、京夜様を狙う者達からしっかりとガード致しますので……」

「フッ、…………だよな?」



悪魔の微笑みは今日も威力抜群です。


ロビーラウンジでの優雅な珈琲タイムは泡と消え、

今日も一日、この目の前の魔王様の護衛をする事に。


内心、ため息がダダ漏れだよ。



「服は俺の方で適当に選んでおいたから、心配するな」

「あっ、はい!すみません」


軽く会釈をすると、既に彼はドアノブに手を掛けていた。



そんな彼を見送っていると、



< 325 / 673 >

この作品をシェア

pagetop