オレ様専務を24時間 護衛する


俺は彼女が作り置きしてくれた料理を数口食べ、

ミネラルウォーターで流し込んだ。



週明けの月曜日は何かと忙しい。

今日から秘書業務をしてくれていた彼女が居ないのだから

当然目が回るほど忙しいだろう。


けれど、その忙しさが俺には必要なのかもしれない。



俺は仕事用のセダン車を自ら運転し、御影本社へと向かった。




会社に着くと、いつも通りに女性社員の視線を浴びる。

けれど、今日はいつもと違う雰囲気を纏っていた。


それは、俺の後ろに彼女が居ないから。


社員の噂さなど気にも留めないが、

再び、俺に害虫どもがわんさか群がるのかと思ったら吐気がする。


俺はいつにもまして凍りついたオーラを醸し出し

害虫どもが寄る事さえ出来ぬほど威圧感を出していた。









そんな日々を1週間ほど過ごし、

俺の中で1つのけじめを付ける事にした。


――――このままでは何も変わらない。


彼女を手放すと決めたのは俺だ。

ならば、それをきちんとした形で示さねば……。


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