オレ様専務を24時間 護衛する


「京夜さんッ!!」


フロアの奥から1人の女性が、

彼の名前を叫んでこちらへと歩いて来る。


「チッ……アイツかよ」

「お知り合いですか?」


私は彼の前に立ちはだかって

身を挺して護衛に当る覚悟を決めると、


「松波」

「はい」


背後からの声に返事をすると


「こっちを向け」

「えっ?」

「いいから」


彼の声に反応するように振り返ると


「俺にキスしろ」

「へ?」

「いいからキスしろ」


言ってる意味が分かりません。

彼の目が物凄く真剣なのは分かるんだけど

それにしたって『キス』は無理!!

した事ないし、ましてや自分からだなんて…。


「で、出来ません」


ホントに申し訳ないけど、

やっぱり、それだけは無理です。

私からのアプローチだなんて…絶対無理!!


どうしていいのか分からず、

無意識にギュッと目を瞑った。


すると、

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