クールプリンスはあたしの旦那



この人は、酷だなと思った。


壇上から下りるとそのまま会場を出た。


「お疲れ様」


「…いえ」


「藍佳!!」


後ろから走ってあたしの名前を呼んだのは真澄。


「真澄…」


「あ、こんばんは」


あたしの隣に挨拶をして華麗に礼をする。


「こんばんは。あなたは?」


「あたしの幼馴染みの長井真澄です。
この子は全て知っているので大丈夫です」


「そうなのか」


真澄はあたしをみてぐっと手を握った。


「よく頑張った。お疲れさま、藍佳」



< 61 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop