青空、ハレの日☆年中ハレバレ
「ホント!?」

(嘘だ・・・・・・)

 目を輝かせる空兎と疑いの目の仙太。その両方の視線を受けながらジョーはその方法をさらりと告げる。

「ただし、それには空兎ちゃんを改造しなければなりませんけどね」

「は?」

 空兎の顔が笑顔のまま固まった。それに構わずジョーは続ける。

「数学だけではなく、身体能力も飛躍的に向上しますよ」

 相変わらずの爽やかなスマイルでとんでもないことを言い出したジョー。

 数秒の沈黙の後、空兎は頭を抱えて「うがあああああ!」と呻き始めた。

 葛藤しているのだろう。

「いや、悩むなよ」

 さすがに改造されることに悩むとは思わなかったが、こうも珍妙に葛藤されると仙太のツッコミも溜息混じりだ。

「だってぇ、だってぇ~~~! 改造一つで数学が克服できるんならさぁ、この身を捧げてもいいってちょっと思うじゃんか~」

「天秤にかけるものが間違ってるってば。数学は生け贄を求める怪物でも悪魔でもないんだよ」

 ウルウルと瞳を滲ませて縋りついできた空兎の肩をポンと叩いて諭す仙太。そしてまた仙太が「悪魔」という言葉を口走ったことでどこかの誰かがくしゃみをしたがこの物語にはなんら関係ない。

 二人の様子を見て、ジョーも、うんうんと頷きながら告げる。

「そうですね。やはり改造、という手はよろしくありませんからちゃんと勉強しましょう」

 「勉強」という単語を聞いて、空兎がビクッと肩を震わせる。本能的に染み付いてしまった拒否反応が働いたのだ。

「ジョーさん、改造って具体的にどんな・・・・・・?」

「空兎~~~~~~!! 」

 仙太が怒鳴り空兎は耳をキーンとさせた。二人のやり取りをジョーが微笑ましく見守っているが、ふと、その視線が部屋の時計にいく。
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