俺様で、先輩で…
人気のない体育館裏。
シンと静まり返った場所に二人きりになったあたし達。
「助けてくれて、ありがとうございました!それじゃあ…」
ようやく立ち上がってスカートについた砂を払う。
踵を返して先輩に背を向けた。
すると、
グイ……
女達がやったようにまた肩を引っ張られた。
今度は転ばなかったけど。
「待てよ」
何!?
「何か不満でも?」
ちゃんとお礼は言ったし、他に言われるようなことないと思うんですけど。