週に一度だけ
「こんにちは」
「あ、あの…」
「いつも見てるでしょ?」
さらりと言われたその言葉に、身体が固まる。
「す、すみません」
「欲情した?」
「え?」
「触って欲しかった?」
ゆっくりと伸びてくる指先。
その指から逃げる事が出来ない。
彼は、そんな私に意地悪な笑みを浮かべたかと思うと首筋をそっと撫でた。
そろそろと動く指先。
その感触に、思わず声が漏れる。
「んっ…」
「気持ちいい?」
いつの間にか近くにあった彼の顔。
もう片方の掌は後頭部をしっかり抱えていて……
「あ、のっ、私!」
彼氏が―――の言葉は、目の前の男の口内に飲みこまれて行った。