虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
もの凄い剣幕で怒鳴り散らしているのは藤堂さんだった。
いつも優しく、ニコニコとしている彼がこんなに大きな声を出すのは珍しい。
わたしだけでなく他の隊士もビックリしている。
はぁー、と藤堂さんは息を吐くとわたしの腕を掴む。
「怒鳴ってごめんな?立てるか?」
「・・・はい。立てます」
わたしはそう言い立ち上がろうとする。
しかし足に力が入らなかった。
しかも、だんだん頭痛と目の霞みが酷くなってきている。
そんなわたしを見かねて、グイッと引っ張られた。
トンッと背中に乗せられる。
「乗れ。歩けないんだろ?」
一瞬何が起こったのか分からなかったが・・・このままだとバレてしまうかもしれない。
・・・自分が女だということが。