虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「・・・知ってたよ。 君が何かを隠していたのはね」
――――え・・・?
「まあ、まさか女の子だったとは思わなかったけどね」
いつもと同じ、温かい目。
どうして・・・怒らないのだろう?
「なんで、怒らないんですか? 俺、今まで・・・」
「俺じゃないでしょ? 女の子なんだから。
睦月が、僕達の未来を知ってても、何も言わなかったのにも理由があるんでしょ?
女の子だろうと、睦月が皆を守ろうとしていたのも知ってる。
それを、どうして怒る必要があるの?」