わらって、すきっていって。
◇
『きょうはありがとう。これからよろしくお願いします!』
なんだか付き合うみたいな文面だってことに気付いたのは、それを送信してから10分後のこと。
返事がくるどころか、既読すら付かない。既読が付いたかどうかを何度も確認しているところが、なんとも情けなくてたまらない。
お風呂から上がると、すぐに自分の部屋にこもって、スマホをぎゅっと握りしめてベッドに転がった。なんとなくパックをしてしまうのは、きっと、いや絶対に、本城くんのせいだ。
結局あのドーナツは最後まで食べられなかった。でもわたし、本城くんと……間接キス、しちゃったんだ。
考えただけで恥ずかしくて死にそうだよ。思わず掛け布団を頭のてっぺんまでかぶってしまう。
「――わあっ!?」
ふいにスマホが震えた。本城くんからの返事かと思って飛び上がったけれど、えっちゃんからの着信だった。
「なんだえっちゃんか……」
「なにそれー。悪かったなあたしで」
開口一番に文句を垂れたわたしに、彼女もまた不服そうな声を出す。
「ごめーん。どうしたの?」
「いやあ、きょうのあんこはなかなかがんばってたなーと思ってさ。どうよ?」
「どうって?」
「本城に決まってんでしょ。なんか仲良くしてたじゃん。連絡先も交換してさー」
やっぱり。なんとなくその話題のような気がしていた。
ただ、受話器の向こうのえっちゃんは、気にかけてくれているというよりも、完全に面白がっているような感じだ。
『きょうはありがとう。これからよろしくお願いします!』
なんだか付き合うみたいな文面だってことに気付いたのは、それを送信してから10分後のこと。
返事がくるどころか、既読すら付かない。既読が付いたかどうかを何度も確認しているところが、なんとも情けなくてたまらない。
お風呂から上がると、すぐに自分の部屋にこもって、スマホをぎゅっと握りしめてベッドに転がった。なんとなくパックをしてしまうのは、きっと、いや絶対に、本城くんのせいだ。
結局あのドーナツは最後まで食べられなかった。でもわたし、本城くんと……間接キス、しちゃったんだ。
考えただけで恥ずかしくて死にそうだよ。思わず掛け布団を頭のてっぺんまでかぶってしまう。
「――わあっ!?」
ふいにスマホが震えた。本城くんからの返事かと思って飛び上がったけれど、えっちゃんからの着信だった。
「なんだえっちゃんか……」
「なにそれー。悪かったなあたしで」
開口一番に文句を垂れたわたしに、彼女もまた不服そうな声を出す。
「ごめーん。どうしたの?」
「いやあ、きょうのあんこはなかなかがんばってたなーと思ってさ。どうよ?」
「どうって?」
「本城に決まってんでしょ。なんか仲良くしてたじゃん。連絡先も交換してさー」
やっぱり。なんとなくその話題のような気がしていた。
ただ、受話器の向こうのえっちゃんは、気にかけてくれているというよりも、完全に面白がっているような感じだ。