あなたの心にいる人は… (完)
ひとしきり胃の中の物を吐くとすっきりした


少しふらふらするけど式になんとか戻れそう…


そんなことを考えながらトイレの戸を開けると目の前の椅子に廉が座っていた


目と目が合う…


「ごめんなさい」


私は急いでドレスをかえようと廉の前を走って横切った


「まて」


廉の冷たい声にピタリと体が止まる


廉の足音さえも冷たく聞こえる…


足音は私のすぐ後ろで止まり


「座れ」


冷たい声が聞こえた
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