水面に映る影は永遠へ続く


「ああ」



部屋の中から土方さんの返事が聞こえると襖を開け、中に入った。



室内にいる彼はやっぱり文机の前にいて、仕事をしていた。



私は彼に近付き、お盆に乗っているそれらを差し出す。



「何だ、これは?」



「私が作ったんだ。これ食べて、少し休んでよ」



土方さんは一瞬おにぎりを見遣るとすぐに書き物に視線を戻した。



若干私の中に苛立ちが芽生える。





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