《俺様的》彼女の手なずけ方
「っていうことは、やっぱりパスワードを盗んだのね」


しっ、しまった！


そうだよね、認めてるようなものだ。


「そっ、そうじゃなくて。あたしたち、本当に招待されたの」


「だから、誰なのよ！さっさと言いなさい!!」


ピシャッと叱られ、ビクッと肩が震えた。


どうしよう……。


嘘をつくのも、もうダメかもしれない…。






すると、後ろから男の人の声が聞こえた。


「俺だ」


…ドキッとした。


確かに聞き覚えのある、低くて威厳のある口調。


だけど、まさか…。


あたしは恐る恐る振りかえった。







「清香、声が外まで筒抜けだ。みっともないぞ」


あたしたちの後ろに、いつの間にかナルが立っていた。


もしかして、あたしたちをかばってくれたの！？


「ナルが呼んだですって！？ここは、A組しか使えないはずよ？」


清香さんが、真っ赤になって抗議している。


だけどナルは、クールなままで清香さんを諭すように話す。


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