《俺様的》彼女の手なずけ方
「固いこと言うなよ、どうせ席は空いてるんだ。

それでもダメだって言うなら…今日からここは、誰もが自由に使えるオープンスペースにする」


「なっ…なんですって!?」


清香さんは驚いているけど、あたしも驚きを隠せない。


「この学園では、俺の発言が絶対だからな。それで、決まりだ」


「なんてこと…」


清香さんは、ワナワナと震えている。


「ボケっとしてんなよ。お前ら、行くぞ」


ナルは顎であたしたちを促すと、


テラスの奥へ進んでいった。






怒り心頭の清香さんを置いて、逃るようにナルのあとをついていく。


「ナル様っ、ありがとうございました!」


天音ちゃんが何度もお礼を言うけど、ナルは表情を崩さずに一番奥のテーブルに腰をおろした。


「さて、お前たちふたり。適当になにか食べるものを取ってきてくれ」


ナルは京子さんと天音ちゃんを見て、料理が並んでいる場所を指差す。


「あたしも…」


一緒に行こうとしたら、ナルに止められた。


「お前はここにいろ」


「でも…」


迷っている間に、天音ちゃんたちは向こうに行ってしまった。


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