《俺様的》彼女の手なずけ方
「そんなに驚かなくても大丈夫よ。清香さんはもう全てを水に流すと言っているの。寛大な方でしょ」



まるであたしが悪者みたいな言い方。



そこでまたさらに不信感がつのるよね。



「別に…清香さんにお詫びしてもらう必要なんてないので。あたしは、これで失礼します」



教室に戻ろうとすると、取り巻きの女に腕を掴まれた。



「お待ちなさい、これは清香さんの命令よ。逆らうとあそこにいるふたりがどんな目にあうか…わかっているわよね?」



まさか、天音ちゃんたちのこと?



「相変わらず卑怯だよね。今だって、清香さんがここに来ればいい話でしょ?どうしてわざわざスカイテラスに…」



「今の脅しは、清香さんの本心ではないわ。私が言っただけのこと。早くスカイテラスにいらっしゃいよ。きっと篠原さんも、清香さんの対応に満足するわ」



このまま引き下がりそうにないし、とりあえず行ってみようか…。



「わかった、案内してよ」



「ええ、もちろんよ。私について来て」



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