しいと星屑


「千文ちゃん…?」

雪乃ちゃんは、しゃがみこんだ私に
近寄ってきた

雪乃ちゃんは私の背中を優しく撫でた

「どうしたの?大丈夫?具合悪い?」

雪乃ちゃんは必死だった

必死だったって信じたい

もしかしたら廊下に、
朔がいるんじゃないかって

朔がいるから、
良い子のふりをしてるだけなのかもって

そういう、
雪乃ちゃんに対する私の勝手な妄想で

私の頭のなかが
だんだんと割れていくようだった


パリン

パリン


ねえ、もしも私の外見が
雪乃ちゃんみたいに可愛かったら



私の人格も変わっていたのでしょうか

君は私のことを好きになったでしょうか



私の脳内はフラフラとしていて
とても人の話を聞ける状態じゃなかった

けれども、雪乃ちゃんが私に
一生懸命何かを言っているのは分かる

なんていっているんだろう


その直後、私が女の人によって運ばれた

よく見ると、保健室の宮内先生だった


なんでだろう…

なんで私は宮内先生に…?


もしかして保健室行きなの?


私、保健室に連れていかれるのかな



私の思考回路はメチャクチャだった



私はだんだんと意識が消えていった

< 53 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop