先生、スキ



我慢なんてできない。
ただ、先生を追いかけたいんだ。


「先生っ・・・」



「なあ、俺がさ
お前がカレー作ってた時
なんて言ったか知ってる?」



確か、何て言ったの?って言っても教えてくれなかったんだ。


「分かんない。
でも、なんで?」




「俺達、結婚したらこんな感じだったのかな?」



そう言った先生の声は震えていた。
悲しくて苦しそうに。




そして私の頬にも一筋の涙が伝った。






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