普通の恋愛


何十回鳴らしたのだろう


涙は枯れず、今もとめどなく溢れ出す



分かっていたのに

気付いていたのに

こんなに切ないものなのか



「ねえ、こうちゃん?



私...








私  愛してたよ?」





無言のままのエントランスから外に出る




今日は雪が降るそうだ



家に着いたら、暖かいカフェオレでもつくって溜まっていた録画を見よう



そう決めて、通りすがりのタクシーを拾い私はまた少し涙した




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