恋
「よっぽど、何?」
「幸せになれるって、みんなうまくいくってそう言ったのに。あなた達が戻らないから、ちっともうまくいってるように見えない」
私を責めるように、眉を寄せてくる。
そんなの知らない。
私は私の気持ちに正直になっただけだ。
「私のせいじゃないでしょ。彼より好きな人がいるのに浩介くんとは付き合えない」
「でも、好きだったんでしょ。ただヨリを戻すだけなのにどうしてダメなの」
「夏木くんのことは諦めて浩介くんとヨリを戻せなんて。それが正しいからって気持ちがそれに沿ってくれるわけじゃない」
「でも」
「バカにしないで」
そう叫ぶと、彼女が怯んだ。
泣きそうな顔になってる。私だって泣きたい気分よ。
「だからって諦められるくらいなら、それは恋じゃない」
私の恋は病気と一緒だ。
ウィルスみたいに、感染したらそれで終わり。
自分の治癒能力で完治する時まで、熱に浮かされているしかないの。