「よっぽど、何?」

「幸せになれるって、みんなうまくいくってそう言ったのに。あなた達が戻らないから、ちっともうまくいってるように見えない」


私を責めるように、眉を寄せてくる。

そんなの知らない。
私は私の気持ちに正直になっただけだ。


「私のせいじゃないでしょ。彼より好きな人がいるのに浩介くんとは付き合えない」

「でも、好きだったんでしょ。ただヨリを戻すだけなのにどうしてダメなの」

「夏木くんのことは諦めて浩介くんとヨリを戻せなんて。それが正しいからって気持ちがそれに沿ってくれるわけじゃない」

「でも」

「バカにしないで」


そう叫ぶと、彼女が怯んだ。
泣きそうな顔になってる。私だって泣きたい気分よ。


「だからって諦められるくらいなら、それは恋じゃない」


私の恋は病気と一緒だ。
ウィルスみたいに、感染したらそれで終わり。
自分の治癒能力で完治する時まで、熱に浮かされているしかないの。

< 61 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop