私はしがない執事です


「新城ぉ―――――!」




朝9時。
漸くお嬢様、起床。


ドタドタと近づいてくる足音。そしてバンッと扉を開き、彼女が私達の居るリビングへやって来た。


そして一言。




「お主は何、自分の主も起こさずに優雅に茶を楽しんでいるのだ!?」




そう、新城さんと言えばソファーに腰掛け、(腹立つけれど)長い足を組み、それはそれは優雅に甘美にくつろいでいた。
…まぁ、そこまでふてぶてしい態度ではないが、私もだけれど。




「本日のお茶はジャスミンティーです」


「誰もそんな事は聞いておらん!」




私はいつもの事なので、ただただ静観する。
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