私はしがない執事です
因みに掃除機を半分しかかけないのは、掃除機の音で雅ちゃんが起きないようにするための配慮であろう。
彼は言わないけれど、いつも掃除機だけは決まって雅ちゃんが朝起床してからかけるのだ。
「私は基本、お嬢様の前ではくつろぐと決めているんです」
「主の前でも働け!」
いや、でも新城さんは本当に働いてるからそこは雅ちゃんに同調出来ない。
というよりむしろ私が職務怠慢してしまっている。
人手足りないと言われ、給料二倍と言われて来たけれど、実際新城さん一人で十分だと思う。
……何で雇われたんだろ…
「あの、何で新城さんは人手不足だと言ったのですか?」
聞いてみた。