まほろば【現代編】
「ヒリュウ、大丈夫だよハルカは」

「何を根拠に」

「だって、ハルカには強力なお守りがあるもの」

「そういえば、ハルカちゃんもそう言ってたわ」

そう呟く紗綾に視線を向ける。

ハルカのお守り。

アキからもらった勾玉。

ホムラはどうしてそこまで大丈夫だと断定できるのだろうか?

もう一度ホムラを振り向けば、相変わらず迷いのない瞳がこちらを見ている。

ここは腹をくくるしかないのかもしれない。

「わかった。じゃあ、予定通り、今夜決行だ」

「りょーかい。じゃ、みんな夜まで少し体を休めておこう」

ホムラの号令で、もう一度そこで解散となった。

とにかく、一刻も早くツクヨミを見つけてハルカを迎えに行くしかない。

ハルカ、待ってろよ。
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