別れ道での約束
大智が答えない私の肩を抱いて、引き寄せる。


近付く大智の顔を見上げる。


「いつか俺の子どもを生んでね」


耳元で囁く。


大智の子ども?


あ…いつか結婚したら…確かにそうなるよね。


じゃあ、やっぱりそういう意味の質問だったのかな?


「うん、大智に似た男の子が欲しいな」


「俺は、咲良に似た女の子がいい」


「じゃ、男の子と女の子の双子とかどう?」


「双子か~、双子なんてもっとかわいいだろうな」


未来への妄想が膨らむ。

将来、大智と結婚したら、大智との子どもを生むのは自然なことかもしれない。

大智といつか家族になるんだ。
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