別れ道での約束
でも、そういうふうに選ぶ子もいるのだ。

それだけ大智のことを想っているのだろう。


でも、私だって大智のことを想っている。

私の大智のことを想う気持ちは誰よりも強いと思っているし、大智も同じように私のことを想っていてくれてるはず。


それでも、そういう子の存在を知ってしまうと不安になる。


私は繋いでいた手に力を込めた。


それに反応した大智が自分の胸に引き寄せて、抱き締める。


「俺はずっと咲良だけを見ている。咲良のことが誰よりも、誰よりも好きだから」


私の不安な気持ちを感じてくれて、その気持ちを取り除こうとしてくれる。


誰よりも好きなのは、私も同じ。
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