別れ道での約束
「あたしも大智が誰よりも好き。大好き」


「俺たちは別な道を行くことになるけど、もう少し先の道は同じだろ?咲良と結婚するのも俺の夢だよ。いつか咲良と家族になるんだからな」


「うん、あたしも同じ夢だよ」


私は顔を上げて、大智の目を見た。

偽りのないこの目に安心する。


「誰にも邪魔されるつもりはない」


大智の顔が近付いて、私は目を閉じた。


重なった唇から伝わる確かな温もり、確かな愛。

ずっと大智を信じて、ずっと大智だけを好きでいる。


自分の心に強く誓う。


大智の気持ちも自分の気持ちも信じる。
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