別れ道での約束
先生が帰って行き、私たちはカウンターに座る。


貸し出し終了時間まであと30分。


終了時間になったら、私たちは整理して日誌を書いて業務終了となる。


最後に残っていた人の貸し出しが終わり、図書室にいるのは私たち2人だけになった。


静かな図書室だ。


「俺は本を戻してくるから、咲良は日誌を書いといてくれる?」


「うん」


大智は返却された本を籠に入れて、本棚へと行った。


戻す本が少なかったので、大智のやる作業をすぐに終わる。


日誌を書く私の隣りに座り、私の髪を撫でたり、いじったりする。


何だか大智の動きが気になって、集中出来ない。


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