別れ道での約束
帰宅してお母さんと抱き合って喜んでいると携帯が鳴った。


「咲良、おめでとう!やったな」


試験を終えた大智からだった。


「ありがとう。大智は終わったの?」


「うん。これから帰るよ。明日の朝、いつもの時間に行くね」


今はいろんな大学で試験をやっているから、自由登校になっている。


だから、大智は疲れているだろうから休んだらいいのに。


でも「咲良に会いたいから」と言う。

私も会いたいから会えることが嬉しい。


「じゃ、明日な」


「うん」


…あれ?

電話を切る時、「大智~」と呼ぶ声が電話の向こうで微かに聞こえた気がする。


気のせいだったかな。
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